現場管理はどこまでできているか?
~手間をかけて、絶対にやっていること~

こんにちは。三重県津市・松阪市で家づくりをサポートしているサイエンスホーム津店の藤後です。
今回は、家づくりの中でも特に重要なのに、実はお客さまには見えづらい「現場管理」についてお話したいと思います。

はじめに

家を建てる流れというのは、おおまかに言うと、「プランの打合せ」→「設計図面の作成」→「建築確認申請」→「着工」→「完成引渡」というステップになります。
この最初の段階では、お客さまと私たち工務店とで細かく相談しながら、「どんな家にしたいか」「どんな暮らしがしたいか」といったことをじっくり詰めていきます。
ここまでは、お客さまも積極的に関わることができますし、確認申請の段階では行政や第三者機関のチェックも入るので、安心して進めることができます。
でも、実はこの後に始まる「施工」以降の部分が、思った以上に「見えづらい」のです。

1.家づくりで大切な5つのチェックポイント

家を建てるうえで、大事にしてほしいことが5つあります。
① 工務店や住宅会社との相性はどうか
② 提案されるプランや設計内容に納得できるか
③ 無理のない資金計画が立てられているか
④ 打合せ内容が現場の職人さんまできちんと伝わっているか
⑤ 現場施工の管理体制に安心感があるか
このうち、①~③はお客さま自身が打合せを重ねて確認できます。④も、図面や仕様書にしっかりと反映されていれば安心できます。
ただ、⑤の「現場管理」だけは、少し状況が違います。たしかに第三者機関による検査もありますが、それらは工事の中盤以降や完成間近に行われることが多く、「本当にちゃんと施工されているのか」は、お客さまから見えにくいんです。

2.一番大事な「施工」がブラックボックスになりやすいワケ

「ブラックボックス」という言葉をご存知でしょうか?
ある入力(たとえば設計図)に対して、内部で何が起こっているのかが見えないまま、結果(完成した家)が出てくる状態のことをいいます。
実は、家づくりの現場にもこ「ブラックボックス」のような部分が存在しています。
建物の施工は、多くの職人さんによって進められます。それぞれの職人さんは、専門分野に特化していてとても頼もしい存在ですが、一方で、図面の解釈や施工の判断にばらつきが出ることもあります。
たとえば同じ図面を見ても、職人さんごとに「こういう意味かな?」と微妙に違う解釈をしてしまい、結果として意図と違う施工がされてしまう…というケースもあるのです。
そこで重要になってくるのが「現場監督」の存在です。
現場監督は、全体のスケジュール管理から職人さんの調整、資材の手配、そして施工のチェックまで幅広い業務を担っています。ですが、現場監督も人手不足や業務の多さから、すべての工程に目を光らせるのが難しいこともあります。
最近は「現場管理アプリ」などの便利なツールも出てきて、監督の現場訪問回数が減っているという話も聞きますが、やはり「現場で目視して確認する」というのは何よりも大切です。

3.サイエンスホーム津店の現場管理の取り組み

当店でも現場管理アプリを導入しています。進捗の共有や写真の記録などには非常に便利で、効率よく情報管理ができます。
でも、それだけでは終わりません。
私たちは「ここだけは絶対に現場で確認するべき」というポイントをいくつか設けており、そこは必ず監督が立ち会うようにしています。
そして、そのときの様子を記録し、「工事監理報告書」として施主さまにお渡ししています。
では、実際にどんな方法やどんな場面で立ち会っているのか、少しご紹介します。

例① 日付黒板を使った写真撮影

現場の記録には「日付黒板」というアイテムを使っています。道路工事などで見かけるアレです。
「今どきそんなアナログな…」と思われるかもしれませんが、逆にこれが一番確実。後から写真を見返したときに「この工事はいつ行われたのか」が一目で分かります。

例② 屋根のルーフィング工事の確認

屋根の防水には「ルーフィング」と呼ばれるシートが欠かせません。実は、雨漏りの原因のほとんどがこのルーフィングの施工ミスや手抜きによるものです。
屋根工事は専門業者さんが行いますが、こちらの意図と異なる施工がされてしまう可能性もゼロではありません。だからこそ、ルーフィング施工時には現場監督が必ず立ち会い、正確に施工されているかをチェックしています。

例③ 「見てくれている」大工さんの存在

現場に一番長くいるのは誰か? それは大工さんです。
弊社がお願いしている大工さんたちは、ただ自分の仕事をこなすだけでなく、他の職人さんの作業にも目を配ってくれる「現場監督補佐」のような存在。材料の搬入や段取りなど、監督と連携しながら現場の品質を守ってくれています。

4.見えない部分だからこそ、手を抜かない

家づくりというのは、お客さまが見える部分だけで成り立っているわけではありません。むしろ、完成後には見えなくなってしまう部分こそ、家の「土台」となる重要な工程なのです。
だからこそ、私たちは“手間がかかっても、「しっかり現場を見ること」を大切にしています。
ブラックボックス化を防ぐための取り組みは他にもたくさんありますが、すべては「安心して暮らせる家」をつくるためなのです。

おわりに

家づくりは、一生に一度の大きな買い物。だからこそ、「どこまでやってくれているのか?」という不安をなくしたいと、私たちは考えています。
もし、現場管理や施工の品質について気になることがあれば、どんなことでもお気軽にご相談ください。
サイエンスホーム津店では、見えないところこそ誠実に、ていねいに――そんな家づくりを大切にしています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

社長ブログ
第1回:三重県津市・松阪市での土地探し~現地チェックのポイント~
第2回:接道状況が家づくりに与える影響とは?〜工務店が教えるチェックポイント
第3回:「土地を持つ」ということ~所有権から履歴まで知っておくべきこと~
第4回:家全体のバランスを左右する窓の役割とは?~落ち着ける家づくり〜
第5回:接道と方位を考慮した窓の配置〜快適な住まいづくりのコツ〜
第6回:「無垢材(むくざい)の魅力に迫る」~無垢材って一体なに?~
第7回:「檜(ひのき)の魅力」~サイエンスホームの家づくり〜
第8回:三重の風土と調和する「サイエンスホーム」と私の想い~サイエンスホームを選んだワケ〜
第9回:後悔しない家づくりは現場打合せで決まる!~図面だけではわからない、現場での確認が大切な理由!~
第10回:工務店社長の自宅でトイレをリフォーム~社長自身が驚くリフォーム効果とは?~
第11回:現場管理はどこまでできているか?~手間をかけて、絶対にやっていること~

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